心房細動はリズムの不整(心臓の心拍数やリズムが一定でない状態)や頻脈(心拍数が高い状態)自体が命に関わることはほとんどありません。しかし、心拍数が高い状態が長く続くと、心臓の収縮機能が低下し心不全を引きおこすことがあります。また、心房細動中は心房の収縮が速く不規則なため、心房の中の血液の流れるスピードが低下しうっ滞(血液が上手に流れなくとどまってしまう状態)しています。そのため血液が心房の中で固まりやすく血栓ができやすい状態となります。形成された血栓が血液とともに流れ、脳の血管に詰まってしまうと、脳梗塞を引き起こします。脳梗塞の15%が心房細動による血栓が原因です。また心不全、高血圧症、75歳以上、糖尿病、過去に脳梗塞をおこした方に多く発生します。