食道裂孔ヘルニア (しょくどうれっこうへるにあ)
人間の身体の胸部と腹部の間には筋肉でできた横隔膜という膜があります。 横隔膜には、食道・大動脈・大静脈が通るための穴が開いています。この中の食道が通っている 穴を食道裂孔と言います。胃の一部が食道裂孔という穴から上の胸部に飛び出た状態を 食道裂孔ヘルニアと言います。ヘルニアという言葉はドイツ語で「飛び出す」という意味です。 タイプは3種類。 ①食道と胃のつなぎ目(噴門部)が胸部に出ている場合 ②胃の一部が出ている場合 ③2種類が混合した場合 があります。 原因は肥満、喘息、慢性気管支炎などお腹の圧力が高い状態にあることがあげられます。 また加齢による食道裂孔のゆるみ、背骨の歪みから起こる場合もあります。もちろん生まれつき 食道裂孔がゆるい方もいらっしゃいます。 横隔膜は食道裂孔の部分で食道を締め付け、胃の内容物の逆流を防ぎますので、 食道裂孔ヘルニアにより締め付けが緩くなることにより、逆流性食道炎が起こりやすくなる 可能性もあります。 ① ② ③