頭痛(ずつう)
ここでは、偏頭痛と緊張型頭痛について説明します。 偏頭痛が起こる原因には、2つの説があります。 ①血管拡張説…頭部の血管が拡張することで起こるという説です。 血小板から血管を収縮させる作用を持つセロトニンが分解され、一旦脳の血管が収縮。 その後、時間の経過とともにセロトニンが分解され、逆に血管が拡張するため頭痛が起こるという説です。 ②三叉神経血管説…脳神経の中で最も大きい顔面周辺の神経に関係する何らかの刺激によって、三叉神経が刺激され、 血管を拡張させる神経伝達物質が分泌され、炎症が起こり、痛みが起こるという説です。 症状としては、頭の片側または両側が脈打つように痛み、吐き気や嘔吐を伴うことが多く、 普段気にならない光や音に対して過敏になるような症状がでる場合もあります。 ストレス状態の後、ホッとした休日などにも起こる場合があります。 数時間から3日程度続く場合もあります。症状のないときは、スッキリしています。 緊張型頭痛は血流が悪くなることが原因とされています。 血流が悪くなる原因から一般的には2つに分けられます。 ①身体的ストレスによる緊張型頭痛 筋肉の緊張から血流が悪くなり、疲労物質が筋肉にたまり、神経を刺激して頭痛が起こるという説です。 ②精神的ストレスによる緊張型頭痛 過度なストレスから交感神経優位の状態が続き、血流を悪くして頭痛が起こるという説です。 症状としては、にぶい痛みが特徴で、我慢できないほどの痛みではないことが特徴です。 数時間から数日の頭痛が反復的に起こったり、持続的に毎日続く場合もあります。 首や肩のコリ、眼精疲労を伴うことはありますが、嘔吐を伴うことはありません。 偏頭痛と違って、症状がないときも少し頭が重い状態が続く場合もあります。