ピロリ菌(ぴろりきん)
ピロリ菌は胃の表層を覆う粘液の中に住みつく菌で、感染したまま放置しておくと 慢性胃炎、胃・十二指腸潰瘍かいよう、胃がんなどが引き起こされることがあります。 ピロリ菌感染と胃がん発症の因果関係は報告されていて、日本は胃がん患者数が多いので、 胃がんを予防するという意味でもピロリ菌除菌の有用性が示されています。 ピロリ菌は1〜2週間の治療で除菌することが可能です。 衛生環境がピロリ菌感染に関係していることがわかっています。 そのため、発展途上国においてピロリ菌感染者が多く認められます。 日本においては60歳以上の80%が感染しているとされていますが、 衛生環境の改善に伴い若年層の感染率は減少傾向にあり、10代以下の感染率は10%以下といわれています。 ピロリ菌に感染する時期としては、ほとんどの場合、免疫機構が十分に発達していない乳幼児、特に4歳以下であると いわれています。